自動車のメンテナンスは、多くの車オーナーにとっては専門家に任せがちな部分ですが、実は基本的なメンテナンス作業は自分で行うことができます。
エンジンオイルや冷却水の補充、タイヤの空気圧チェック、バッテリーやワイパーの点検など、日常的に行える簡単なメンテナンスは、車を長持ちさせるだけでなく、燃費の改善やトラブルの早期発見にも繋がります。
この記事では、自動車メンテナンスの初心者から上級者までが自力でできる点検・補充・交換方法をわかりやすく解説し、愛車をより長く、より安全に、そして経済的に利用するための知識とヒントを提供します。
自分でメンテナンスを行うことのメリットや、注意すべきポイント、そして実際に作業を行う際の手順などを詳しく紹介し、読者の方々が自信を持って自車のメンテナンスに取り組めるようにサポートします。
目次
自分でエンジンオイル・冷却水を補充できる
エンジンオイル・冷却水は、素人でも簡単に交換、及び、補充で、整備士に任せなくても自分自身でメンテナンスできます。
エンジンオイルと冷却水は、市販のものでも十分使えて、常にメンテナンスできている状態にすれば燃費も良くなって日頃の運用上節約ができます。
冷却水が減ってしまうとエネルギー効率が落ちて燃費が悪くなるため、無駄にガソリンを消費してしまってトータルで大きな損失になります。
エンジンの動きやエンジン周辺の動きをよくできるエンジンオイルを使えていれば、燃費向上に役立ちます。
エンジンオイルと冷却水の点検と補充くらいは素人でも簡単にできるので、車種やモデルに合わせてメンテナンスできるようにしましょう。
また、必要な箇所にモリブデンオイルなどをつけておければ、多少なり車を良い状態に保てます。
エンジンオイル交換と一緒にオイルエレメントフィルターを交換するとオイル効率が高まります。
エンジンオイル以外にはブレーキオイル、パワステオイルなどのチェックもできるようになれば自分の車の異常に早いうちに気付けるようになるので、車が完全に故障したり、高額なメンテナンスが必要になったりする前に修理や交換ができるようになります。
車のバッテリーチェックも大切で、一度バッテリーが上がってしまうとレッカー移動やJAFに連絡しなければならず、手数料がかかって出費が増える可能性もあります。
車のバッテリーも完全放電してしまうと、バッテリーを再充電しても無駄になり、高いお金を出してバッテリーを交換しなければいけなくなります。
こうした出費も、気をつけていれば事前に防げるので日頃から自力でのメンテナンスを大切にしてください。
タイヤやワイパーチェックも大切
車のタイヤは車両の安定性や走行性能を高めるのに大いに役立ちます。
また、状態の良いタイヤを選べれば燃費も向上できるため、タイヤがすり減っていないかどうか、ホイール部分が剥がれたり緩んだりしていないかどうか確認することも大切です。
タイヤの空気圧チェックも大切で、ガソリンスタンドで給油する時についでにみてもらうと良いでしょう。
タイヤの空気圧くらいならば、無料でやってくれて必要に応じて空気を追加してくれるので高速道路で走る前だけでなく、普段から意識しておくと良いでしょう。
また、ほとんど気にしないでいる方が多いですが、ワイパーもしっかりきれいに使える状態に維持しておくとよいでしょう。
ワイパーは燃費には直接関係はないですが、スムーズに動く状態になっていればウィンドウを傷つけることもなく、動作に負担がかからなければそれだけ電気の消費も抑えられてバッテリーに優しい駆動が期待できます。
雨の日には視認性が高まるため、事故の可能性も減らせて余計な出費が生じる可能性を減らせます。
さらに、車を買い換える時に、ワイパーの色あせや傷、ガラスの傷がなければ下取りや買取査定価格がほんの少し良くなる場合があります。
少しでも元が取れればそれだけ節約できるので、車のボディの傷やワイパーなどちょっとしたところでも自力でメンテナンスしておくと良いでしょう。
車のボディも常にきれいにしておこう
車の買い替えや下取りをしてもらうときのことを考えるとできるだけ車のボディには傷をつけない方が良いです。
日々、自力できる車のボディのメンテナンスとしては運転した後に飛び石の傷や引っかき傷がないかどうか目視で確かめることです。
目で見て確認するだけでよく、もし薄っすらと傷がついてしまっても、ボディカラーと同じ補修材ですぐに補修しておけばそれ以上錆びて傷が広がるのを防げます。
飛び石はどうしても避けられないので、少なくとも1週間に1回は細かく確認しましょう。
飛び石の傷がついて目立つのはフロントバンパーやボンネットなので、先にバンパーブラなどをつけておくと面倒な手間を防げてきれいな状態を維持できます。
フロントガラスやボディのさまざまな場所に防護シートをつけられれば日常的に起こりうる傷は避けられるので、お金はかかってもシートやコーティングを付けておくと良いでしょう。
またリアバンパー付近は駐車場などで当て逃げされることもあるので、先に専用のカバーをつけたり、薄くてもコーティングをしておくとボディ本体への傷を防げます。
車のボディがきれいに維持できていれば、買取価格や下取り価格が上がりやすく、ネットオークションで売る時でも価格を高くしやすいです。
少しでも元を取れるようにするために、日常的な傷付き予防を大切にしましょう。
自力で車のメンテナンスする方法!初級者編
自動車のメンテナンスは、愛車を長く安全に乗り続けるために不可欠です。
プロに任せるのも一つの方法ですが、自分でできる基本的なメンテナンスがあれば、コストを節約し、さらには愛車への理解も深まります。
ここでは、自動車メンテナンスの初級者向けに、自力で行うことができる基本的な点検・メンテナンス方法をご紹介します。
オイル交換
エンジンオイルは、エンジンの寿命を左右する重要な要素です。
定期的な交換が必要で、多くの場合、5,000km~10,000kmごと、または半年に一度が目安です。
自分でオイル交換を行う際は、必要な材料としてエンジンオイル、オイルフィルター、ドレンプラグワッシャー、そして適切な工具が必要になります。
- 車を安全な場所に停め、エンジンを温めてから停止します。
- 下回りにアクセスし、ドレンプラグを緩めて古いオイルを排出します。
- オイルフィルターを交換します。
- ドレンプラグを締め、新しいオイルを注入します。
タイヤの空気圧チェック
適切な空気圧でタイヤを維持することは、燃費の改善やタイヤの摩耗を防ぐ上で重要です。
月に一度はチェックしましょう。
空気圧の適切な値は、車のドアや燃料給油口の蓋、取扱説明書に記載されています。
- エアゲージを使って各タイヤの空気圧を測定します。
- 不足している場合は、指定の空気圧までエアを補充します。
バッテリーのチェック
バッテリーの液量や端子のサビは自分でチェックできます。
バッテリー液が不足している場合は、蒸留水を追加しましょう。
また、端子にサビがある場合は、ワイヤーブラシできれいに掃除します。
ワイパーブレードの交換
ワイパーの劣化は視界を妨げ、安全運転に影響します。
ゴムが硬化している、拭き取りが不十分な場合は交換のサインです。
- ワイパーアームを持ち上げ、古いブレードを外します。
- 新しいブレードを取り付けます。
ライトの点検
ライトの点灯確認は、夜間の安全運転に欠かせません。
定期的にヘッドライト、テールライト、ブレーキライト、ウィンカーの点灯をチェックし、不具合があれば交換しましょう。
これらのメンテナンスは、特別な技術や道具がなくても比較的簡単に行うことができます。
しかし、作業を行う際は必ず安全を最優先にし、不明点があれば専門家に相談することが大切です。
自分でメンテナンスを行うことで、愛車への理解を深めるとともに、車とのより良い関係を築いていくことができます。
自力で車のメンテナンスする方法!上級者
車のメンテナンスを自力で行うことは、愛車の状態を把握し、運転の安全性を保つために非常に重要です。
初級者向けの基本的なメンテナンスから一歩進み、もっと複雑な作業に挑戦したい上級者のために、自力でできる上級者向けメンテナンス方法をご紹介します。
これらのメンテナンスは、ある程度の技術知識と正しい工具が必要ですが、自分で行うことで車とのより深い結びつきを感じることができます。
ブレーキパッドの交換
ブレーキパッドは安全運転のために欠かせない部品です。
摩耗したブレーキパッドはブレーキの効きを悪くし、事故の原因にもなります。
- 車を安全にジャッキアップし、タイヤを外します。
- キャリパーを固定しているボルトを外し、キャリパーを取り外します。
- 古いブレーキパッドを取り外し、新しいパッドに交換します。
- キャリパーを元に戻し、ボルトで固定します。
スパークプラグの交換
エンジンの性能を維持するためには、定期的なスパークプラグの交換が推奨されます。
交換時期は車種や使用状況によって異なりますが、一般的には20,000km~40,000kmごとです。
- エンジンが冷えた状態で作業を開始します。
- イグニッションコイルやハイテンションコードを取り外します。
- スパークプラグを専用のレンチで慎重に取り外します。
- 新しいスパークプラグを手で数回回してから、レンチで規定のトルクまで締めます。
エアフィルターの交換
エアフィルターはエンジンに清潔な空気を供給する役割を果たします。
汚れたエアフィルターはエンジン性能の低下や燃費の悪化を引き起こします。
- エアフィルターボックスのフタを開けます。
- 古いエアフィルターを取り外します。
- 新しいエアフィルターに交換し、フタを閉じます。
エンジンオイルとオイルフィルターの交換
エンジンオイルは定期的に交換する必要がありますが、オイルフィルターも同時に交換することが推奨されます。
- 車を安全にジャッキアップし、オイルを排出します。
- 古いオイルフィルターを取り外します。
- 新しいオイルフィルターを取り付けます。
- 新しいオイルをエンジンに注ぎます。
注意点
これらの上級者向けメンテナンス作業を行う際は、事前に車のマニュアルを確認し、正しい手順と必要な工具を用意してください。
また、作業中は安全に十分注意し、不明点がある場合は専門家に相談することをお勧めします。
自分で車のメンテナンスを行うことは、車への理解を深めると同時に、メンテナンスコストの削減にもつながります。
しかし、自信がない作業は無理せず専門家に依頼しましょう。
自分でできるメンテナンスを増やしながら、安全で快適なカーライフを楽しみましょう。
まとめ
車のメンテナンスは日常的に自力で簡単にできます。
しかし、多くの方はメンテナンスを面倒に感じてそのままにし、せっかくの車の価値を下げていることが多いです。
日常的に車のメンテナンスをできていれば、しっかり節約できるのでちょっとの手間をかけて余計な出費がないようにしましょう。