簿記3級の独学で勉強して取得しましょう。
簿記の知識を利用して日々の節約に役立つことは出来ます。
独学で簿記3級の勉強方法から簿記を活用した節約方法まで公開します。
目次
簿記3級を取得するメリット
簿記3級は独学でも十分に取得できます。
取得したからといっても簿記2級まで取得しないと就・転職に有利ではありません。
しかし、簿記3級は公認会計士や税理士などを勉強するにあたり会計の入門となる資格であると言えますので、しっかり会計の基礎を学びましょう。
簿記3級は独学で取得できる?取得できない?
簿記の合格基準点は?合格率はどれ位?
簿記3級は難化傾向にあります。
合格率は過去15年で平均は39.35%で、最低13.7%~最高58.3%までと開きがあります。
またこの試験の特徴として合格基準が70%であるという事が挙げらえます。
相対評価ではなく絶対評価です。
極端な話、70%を超えている人が全員いれば、全員合格です。
https://www.kentei.ne.jp/bookkeeping/candidate-data/data_class3
以上の事から、問題の難易度も回数によって違いがあるという事が理解できます。
合格率をみた限りでは、それほど簡単に取れる資格ではない事が解ります。
そして難化傾向にあるとはいえ、毎回、問題のレベルに開きがあり、難しい回もあれば、簡単になる回もある為、ある程度の実力があれば1回目で落ちてしまっても、次回受ければ、合格出来る資格と言えます。
簿記3級の試験は年3回あり、通常の年1回しかない国家試験よりはチャンスも多い試験と言えます。
簿記3級を合格するには正確性とスピードが重要
実は簿記3級の問題の内容はそれほど難しくはありません。
しかし、試験時間が2時間と限られている間に計算をしなければならない為、調子が狂うと時間オーバーになってしまう事が多いです。
仕訳の問題で一問出来なかった場合はそれほど致命傷にはなりませんが、試算表から修正仕訳や決算書作成においては、点数配分も高いため、この分野が出来ないとなると合格を遠ざける事になります。
その為、問題を解く際の正確性とスピードが求められる資格であると言えます。
筆者も実は1回目は時間が足りずに落ちてしまいました。
そこでまずは、筆者の経験も踏まえて、スピードを重視した勉強方法をご紹介します。
簿記を勉強するには正しい電卓を選ぶ
スピードを求めるならば、使いやすい電卓を推奨します。
出来れば購入する前以下の注意点をまとめましたので、購入の参考にしてみましょう。
- 12桁の電卓を選ぶ。
- 手に取って持ちやすくか叩きやすいか。
- 電卓をたたいた時にあまり音が出ないのを選ぶ。(図書館やカフェで自習するときに理由が解ると思います。)
実際に電卓を購入したら、簿記の計算問題を見ながら電卓を見ないで叩くブラインドタッチを習得して、早く正確に計算し、転記できるようにしましょう。
電卓を左で叩き、右で書き込んでいくと時間的なロスは減りますが、あまり固執すると非効率になってしますので、左手打ちが難しいと感じた場合は、右手打ちでも構いません。
http://www.boki-navi.com/calculator/calculator4.html
簿記を勉強する上でおすすめのテキストは?
テキストを1冊とノートを購入する事です。簿記の勉強はとにかく実践です。
必要なのは電卓で計算して、計算した結果をテキストに書き込むことです。
反復するなら、テキストをコピーして何度も学習しましょう。
また計算する上で、テキストに書き込めない時はノートを用紙して計算していきます。
テキストに関しては「みんなが欲しかった 簿記の教科書」がおすすめです。
こちらは有名な資格予備校のTACが出版しているもので内容は安心できますし、有名なシリーズなのでヤフオクなどでも出品されており、テキストが理解できないものはDVDも用意されています。独学にはおすすな教材です。
http://www.boki-navi.com/advice3.html
簿記3級の勉強順は?
順番としては、仕訳→元帳→試算表→決算書です。教科書通りで構いません。
簿記3級はまずは仕訳を理解する事からはじまり、科目ごとに資産・負債と収益・支出・純資産(資本)の違いを理解します。
その為、まずは仕訳を完璧にしましょう。
簿記3級を合格できる期間はどれくらい?
以前は、3日あれば合格できるといわれた簿記3級の試験ですが、現在は難化傾向にあるので、簿記3級には基本的には3か月を目安として合格を目指しましょう。
ただ、回によっては合格率も下がる時があるので、不合格でも次の合格を目指して勉強をすぐに再開しましょう。
経理経験者が簿記3級を勉強する際の注意点は?
会社の経理をするうえで最終的な目標は年次決算を作成し報告する事ですが、毎月作成する月次決算も企業にとっては必要です。
基本的な考え方は月次も年次も変わりありません。
普段、経理の実務についている人はパソコンの操作には慣れていてエクセルと会計ソフトと電卓を利用している訳ですが、会計ソフトで正しい仕訳を打ち込めば元帳や試算表までは自動で計算してもらえます。電卓を利用する割合は低くなります。
しかし、資格の簿記においてはすべて電卓と手書きで決算書まで作成します。
会計ソフトに慣れている人ほど、そのギャップに苦しめられていると思います。
その月の全ての取引を終了したら月の集計を締めて決算書の月バージョンである月次決算書を作成します。
作る過程では、試算表は会計ソフトで出来ているので、元帳を見て実際の残高が正しいかの確認作業、そして試算表から未払いや減価償却費、引当金など修正仕訳をいれれば月次決算は完成します。
簿記の勉強を節約にどう活用する?
家の家計簿もバランスシートを考慮した精度の高い家計簿が作れ、毎月のコストを見直すだけでなく、財務状況が見えてきます。
家計簿は通常損益がメインで、給料+家賃収入+児童手当 ― 生活費 = 貯金 といった感じで、毎月どれ位使い、手元にどれだけ資金が残ったかをみますね。
しかし、家計においてもバランスシートも大事で、資産が現金・普通預金・外貨預金・定期預金・土地・建物・車両であり、負債が住宅ローンやマイカーローン、クレジットのリボ払いなどで、残りが純資産となります。
企業のように厳密にやる必要は無いですが、バランスシートを把握すると、お金の流れが解りますので、家計をしっかり理解しておきたいのでしたら、簿記を勉強しておくのも宜しいかと思います。
さて、ここまで来たら簿記を節約にどう活用するかです。筆者が日々の節約において、以下の2点が家計簿において重要であると感じています。
- ①毎月の収益及び資金使途の把握
- ②資産および負債の把握
- ③キャッシュフローの把握
①では、給料や副業収入や子供手当などはどれだけ収入がはいるのか。水道光熱費や食費や交際費など毎月どれだけ使っているのかを把握します。
②では、貯蓄型の保険や個人年金、普通預金や定期預金などの資産、住宅ローンなどの借入金の残高などの負債などを把握します。
③では、最終的に先月末と今月末でどれだけ資金が増えたか減ったかをを把握します。
このように毎月の数字の推移を意識して、キャッシュフローを良くして家計を管理していきましょう。その為には、日々の資金使途に無駄が無いかを把握します。
https://www.jafp.or.jp/know/fp/sheet/
まとめ
いかがでしたか?
簿記3級は世間的には簡単に思われがちですが、最近の簿記の資格においては難化傾向にあり、決して簡単な資格ではなくなっています。
しかし、簿記3級は今後の会計系の資格を取るうえでは入門系の資格になりますので、時間をかけずに取得しましょう。
簿記の考えが理解できると家計にも応用できます。
毎月の利用した費用そして、預金や住宅ローン残高などの資産・負債そして毎月の現金の増減であるキャッシュフローなどこの機会に簿記を勉強して会計にいかしてみませんか?