外貨預金について
タイトルについて今回、説明させていただくのは、都市銀行で取り扱いしている一般的な外貨預金についてです。外貨預金については、単発的なキャンペーンを行うことが多く、期間を区切って優遇条件をつけて、メリット感を出すことがあるので、あくまで平時の外貨預金についてのメリットとデメリットについて説明します。
外貨預金のメリットについて
一つ目のメリットは金利が高いことです。日本円の普通預金金利が0.001%であるのに対して、米ドルの外貨普通預金金利は0.2%です。(三菱東京UFJ銀行の場合。以下同様)
二つ目のメリットは為替益が狙えるということです。例えば今日のドル円の換算レートである公示レートの仲値が100円だとすると、円からドル預金をする時のTTSレートは101円になります。つまり、10,000ドルの外貨預金を預けるのに1,010,000円必要となります。そして、数日後に円安になって仲値が105円になったとすると、その時点でドル預金から円に戻すTTBレートは104円になるので、細かい利息を抜きに計算すると、1,040,000円戻ってくることになります。
この例だとこれだけで30,000円の利益が出ることになります。
外貨預金のデメリットについて
一つ目のデメリットについては預金保険の対象外ということです。一般的な預金は金融機関が破たんしても、預金者一人当たり1000万円とその利息まで保護されますが、外貨預金はこの制度の対象外です。
二つ目のデメリットは為替損の可能性があるいうことです。先程メリットの例では、円安になった場合について述べましたが、反対に円高になった場合は為替損が発生します。例えば数日後に仲値が95円になったとすると、その時点で円に戻すTTBレートは94円になるので、940,000円しか戻ってこないことになります。これだけで70,000円の損失が発生することになります。俗に言う元本割れというものです。
・損益についての留意点上記の例で見たように、米ドルの場合、円からドルへのTTSレートとドルから円えのTTBレートの幅は2円あります。
つまり、米ドル預金を作った時点から2円円安になった時点が為替損益ゼロの状態です。
またこの幅はユーロ、豪ドル等、通貨種類によって異なります。
外貨預金は円預金に比べて金利は高めですが、為替損が少し出るだけで、金利など吹っ飛びますので、注目すべきは為替レートの動きとなります。
まとめ 外貨預金で貯蓄を増やすことは可能か?
セオリーは一言で言えば円高で外貨預金をして、円安で円に戻す。これだけです。ただ、どの時点で円高と言えるか、現在が円高と言えるか等は、結局、結果論でしか正解はわかりません。
個人個人の相場観が勝敗を決めると言ってよいと思います。