自己都合で失業手当をもらう場合、会社都合に比べてもらえる時期が遅くなる為、不利であるといわれていますが、果たしてどうでしょうか?実は自己都合でしか出来ないある方法を使えば、会社都合よりお得に失業手当をもらう事ができます。自己都合でもお得に失業手当を貰える方法についてまとめます。
自己都合による退職は、退職する日をコントロールする事がおすすめ
失業したら失業保険というのはサラリーマンなら誰しもが知っていますね。しかし、失業保険で得することもあれば、損することもあります。一言に失業保険といっても受給方法には色々とあります。
自己都合か?会社都合か?
まず自己都合か会社都合か失業保険にあたりどのような違いがあるか認識する必要があります。もし、自己都合で退職した場合失業手当の受給の手続きをすると、3カ月は制限がかかり受給資格対象者に認定されません。
3か月が経過するとやっと受給が始まります。しかし、自己都合でも「特定理由受給資格者」の場合はすぐに貰えるので、まずは自分が「特定理由受給資格者」に該当するかどうかを考慮する必要があります。
また、自己都合の有利な点としてある程度退職日を自分でコントロールが可能です。賞与支給日や退職金が貰える在籍年数も考慮して退職する日を決める事が可能ですし、退職する6か月前はある程度残業をしてから退職した方が給与総額が増える分基本手当額も増えます。ただし、賞与の額は失業手当の額には影響しないので、その点は注意が必要です。
逆に有給を消化してしまうと残業代が貰えない為基本手当額をその分増えない分、ある意味損したという事になります。
会社都合のデメリット
それに対して会社都合はどうでしょうか?たいてい会社都合の場合は、業績が悪い時に起こりますが、その場合労働時間の短縮の為残業が無かったり、残業代が貰えない分失業手当の額に影響してきます。ボーナスの支払う前に会社都合で退職してしまう事もありうるので、自己都合よりも自由がきかなく精神的にもダメージが大きいと言えます。
健康保険に関しては要注意
健康保険に関しては要注意です。健康保険の場合、月末に辞めた場合翌月の1日が資格喪失日となる為、1日だけしか健康保険が使えないのにもかかわらず、1か月分の健康保険料が徴収されてしまいます。
自己都合による受給日数
自己都合による受給の日数は90日です。1日の支給額は、前職の賃金や年齢、前企業の在籍期間等によって決定されます。せっかくですから、支給額を目一杯、つまり90日分受給したいですよね。
早めに、支給日数の3分の2以上を残して就職が再就職が決まると、再就職手当てが支給される事になっています。では、どのくらい再就職手当が支給されるか気になるところです。ハローワークの資料によると、3分の2以上の支給日数を残したまま、新しい会社に無事、再就職した場合、給付率が70%(3分の1以上の場合は60%)になると記載されています。
しかし、これに騙されてはなりません。早めに再就職して再就職手当てを貰うよりも、支給日数の目一杯90日分を受給した方がはるかに得するのです。
前述の資料にある一つの例をご紹介しましょう。1日あたりの支給額が4000円という人の場合。この人が、支給日数を丁度3分の2(60日)残して再就職した場合、30日分の手当てが12万円。
そして、再就職手当てが16万8千円(12万円×70%×2か月分)です。12万円と16万8千円で合計28万8千円となっています。しかし、90日分全て受給出来れば36万円となり、約7万2円も多く貰う事が出来ます。
つまり、失業手当は、90日分全て受給する方がはるかに得するになるのです。
就職活動の実績
しかし、多くの方がご存知かと思いますが、失業手当を受給されるためには、就職活動の実績が必要となります。
何をもってして『就職活動の実績』となるのか、これも事細かに定められています。支給額と支給日数は法令で定められている以上、得するために肝心なのが、いかに楽に就職活動の実績を作るか、という事になると思います。
とにかく90日分全て受給するためには、早々と就職を決めてしまう訳にはいきません。面接に行ったら本当に就職が決まってしまう可能性もあります。
そんな時助けになる就職活動の実績に、企業への問い合わせ、というのがあります。気になる企業に何かの質問をしてみるのです。しかも楽なのがメール。メールでも可能です。
インターネットの求人サイトでは、応募とは別に、問い合わせ用のテンプレートを用意しているところがあります。実際に面接のために企業に出向いたり、電話で色々話したりする必要もないので、気持ちはとても楽です。
あとは、ハローワーク主催の、講習会への参加も就職活動の実績となります。もちろん失業手当の受給期間中に、実際には少しアルバイトをしたのにきちんと申告しない等の行動は罰則の対象となり、絶対にしてはいけません。でも、せっかく保険料を払ってきたわけです。失業手当は目一杯頂くことにしましょう!
失業給付90 日を延長する方法
でも、無職のまま失業保険をもらい続けると更に失業保険をもらいたくなりませんか?そんな虫のいい話はないと思うかもしれませんが、実は、その方法があるのです。
それが「公共職業訓練」です。公共職業訓練ってご存知でしょうか?学校に通って就職に必要なスキルを身に付けるところですね。雇用保険の受給資格があるうちに、公共職業訓練を開始した場合
訓練終了まで給付が延長します。一般的には3か月~6か月が多いですが、長いものだと2年のコースもあります。
ですので、すぐに就職はしたくはないけど、何か手に職を身に着けたいと考えている人は職業訓練に入る事もありかも知れません。