住宅を購入する際には、多額の費用がかかりますが、その中でも特に重要なのが住宅ローンです。
ローンをいかに賢く組むかが、将来の財政状況に大きな影響を与えます。
この記事では、住宅購入における手元資金の残し方、頭金の設定方法、そして住宅ローンの選び方とその見直しについて詳しく解説します。
また、家賃の値下げ交渉や、入居後の住宅ローンの借り換えなど、住宅購入にまつわる様々な情報を提供し、サラリーマンが貯金を増やしつつ、快適な住まいを手に入れるためのヒントをご紹介します。
住宅ローンの借り換え費用や繰り上げ返済のタイミングなど、購入後のローン管理についても触れ、貯蓄を増やしながら住宅ローンを賢く管理する方法を探求します。
目次
住宅を購入する際に手元資金をいくら残す?
住宅を購入する際に手元資金をいくら残すか解説します。
住宅を購入するための頭金
住宅を購入する際に最初に諸費用が必要です。
もちろん諸費用を頭金で払わないで、全て住宅ローンで組むことが出来ます。
しかし、その分、住宅ローンが高くなり、今後の貯金が貯まりづらくなります。
手元資金とは?
手元資金とは貯金額から頭金を差し引いた最終的に手元に残る貯金額です。
つまり、手元資金をいくらにするかで頭金が決まります。
手元資金はいくら必要?
手元資金については、半年分の生活費は備えておきたいです。
そう考えると毎月の給料の6か月分は手元資金として残しておきます。
そして貯金から手元資金を差し引いた残りの額が頭金にする事をまず考えてみましょう。
仮に30万円の給料ならば、手元資金は180万円となり、貯金額が500万円ならば頭金は320万円となります。
頭金が用意出来なくても住宅を購入した方が良いケース
もし、手元資金を確保したら、頭金が全く用意が出来ないケースも出て来るでしょう!
しかし、あきらめてはいけません。
頭金がなくても住宅を購入しても良い場合があります。
例えば、諸費用を含めた住宅購入資金が3000万円だった場合に、仮に頭金を500万円用意するとしましょう。
しかし、頭金500万円貯める間にが2.3年かかり、その間に金利が0.5%上がってしまったらどうでしょうか?両方を元利均等で計算して比較してみました。
頭金0万円 住宅資金3000万円 金利1% 借入期間25年 支払利息総額 3,918,377円
頭金500万円 住宅資金2500万円 金利1.5% 借入期間25年 支払利息総額 4,995,049円
そうすると、がんばって頭金500万円貯めている2.3年の間に、利息の総支払額が約100万円負担してしまうのです。
将来の金利が上がる事を考えれば、無理をして頭金なしでも購入した方が良いという事もあり得ます。
住宅ローンを見直すべきか?
さて、次に実際に不動産を購入した後の話です。
サラリーマンにとっては住宅ローンの見直しにより、貯金を増やすことが重要なこととなります。
住宅購入当時のまま、高い金利で払い続けていた場合は、別の金融機関へ住宅ローンの借り換えにより、利息を減らす事が出来るか調べる必要があります。
実際、住宅ローンを契約する際は元本が高額なだけに、金利が少しでも違えば将来的に支払っていかなければららない利息は馬鹿になりません。
住宅ローンの金利を見直すべきかは以下の計算式で成り立ちます。
借り換えしない場合の総返済額―借り換えをした場合の総返済額―借り換え費用
以上の数字がプラスになれば借り換えをしたほうが良いという判断になります。
住宅ローンの借り換え費用にいくらかかる?
住宅ローンの借換えをする際、司法書士へ利息の再計算を依頼することとなります。
この際に、ある程度の依頼費用が発生します。
また、借り換えをする際にも保証費用や手続き費用が発生します。
こういった費用が前述した借り換え費用となります。
さて、住宅ローンを借り換える際の費用については正確に把握しないといけません。
以下のサイトを見ると合計で30~280万円と記載されています。
①保証料②手数料③団体信用生命保険料は特に多くのコストがかかり、融資額に応じた率で増えます。
実際は金融機関によってかなり幅があります。
その為、借り換え先の金融機関の住宅ローンと借り換え費用を事前に調べなければなりません。
単に借り換え後の住宅ローンの金利だけでなく住宅ローンの借り換え費用も視野にいれましょう。
仮に楽天銀行で、借入残高が2500万円 20年ローン 元利均等返済 で 1%の変動金利から0.507%の変動金利に借り換えをしてみましょう。
借り換え費用については、楽天銀行だと融資事務手数料324,000円 司法書士報酬100,000円 登録免許税100,000円収入印紙代20,000円の合計544,000円 で計算しています。
27,593,543円―26,294,066円―借り換え費用544,000円=755,477円の減額とシュミレーションが出ました。
この場合は火災保険料・地震保険料が数万円かかりますが、借り換えをしても問題ないと言えます。
住宅ローンを見直して貯蓄に回す
住宅ローンを契約する際には、子供が生まれる前だったり、進学前といった不安定要素もあります。そのため、いかに貯金を増やすかが重要なものとなります。
その中で、住宅ローンを見直すことで、長期間にわたり安定した預金が可能となります。
そのため、サラリーマンにとっては高い金利で契約していた場合は、経済情勢の金利変動を考慮して都度、住宅ローンを見直すことが余裕ある貯金をすることが出来ます。
繰り上げ返済も検討する
さて住宅ローンの金利を抑えられ貯金が貯まってきたら、更に一括返済も検討してみましょう。
この際にも貯金がどれ位残るかも検討してみます。
更に、住宅ローン減税の10年間の恩恵を全て使い切っていてから繰り上げ返済をするのがおすすめです。
楽天銀行をはじめとしたネット銀行は繰り上げ返済の手数料が無料なため、利用する事を推奨します。
まとめ
住宅購入は一生のうちで最大の買い物の一つであり、その際に組む住宅ローンの管理は将来の財政状況に大きな影響を与えます。
この記事では、住宅購入時における手元資金の確保、頭金の適切な設定方法、賢い住宅ローンの選び方、そして購入後のローン管理について詳しく解説しています。
購入時には、手元資金を半年分の生活費程度は残しておくことが理想的です。
これにより、予期せぬ出費があっても安心して対応することができます。
頭金をいくらに設定するかは、貯金額からこの手元に残す金額を差し引いた額となります。
ただし、頭金が用意できない場合でも、金利の動向などを考慮して住宅購入を進めることが得策となる場合もあります。
住宅ローンを賢く選び、管理することで、貯蓄を増やしつつ快適な住まいを実現することが可能です。
ローンの借り換えは、特に金利が下がった際に検討すべきであり、借り換えにかかる費用と将来の利息負担の差額を計算することで、その判断を下すことができます。
また、繰り上げ返済のタイミングも重要で、余裕のある貯蓄ができてから、かつ住宅ローン減税の恩恵を十分に受けた後に実行することが推奨されます。
最終的には、住宅購入とローンの管理は、将来にわたって家計に安定をもたらすために、慎重に計画する必要があります。
適切な頭金の設定、住宅ローンの選択と見直し、そして賢いローン管理を通じて、サラリーマンでも貯金を増やしながら快適な住まいを手に入れることができるのです。