車やバイクを持っていると、ガソリン代は避けて通れない継続的な出費となります。
燃費、つまりガソリン1リットルでどれだけ走れるかは、車両の経済性を判断する上で非常に重要な指標です。
特に軽自動車の場合、燃費の良さが選ばれる一つの大きな理由になっています。
しかし、運転方法や車両の状態によっては、燃費が予想よりも早く悪化することもあります。
この記事では、燃費を向上させる走り方や運転方法、ガソリン代の節約につながる小さな工夫や選択肢を紹介していきます。
燃費を改善することで、長期的に見ればかなりの節約につながるだけでなく、環境への影響を減らすことにも繋がります。
エコドライブのすすめとともに、燃料費節約のための実用的なアドバイスをご紹介します。
目次
車の燃費をより走り方とは?節約できる運転方法
節約を考える時に意外と重要で忘れがちなのが、車やバイクのガソリン代です。
燃費はガソリン1リットルあたりどのくらいの距離走れるかを把握するもので、人気車種の燃費は、スズキ「アルト」が約37km/l、スズキ「ラパン」が約35km/l、スズキ「ワゴンR」は約33km/lといわれています。
たいていはアクセスのふかし方やブレーキの使い方、渋滞の有無や車両と搭乗者・荷物を含めた重さによって燃費が落ちるため、軽自動車の燃費はだいたい30km/lと考えておくのが無難です。
最も燃費を悪くするのは急発進と無駄に長いアイドリング、不安定な速度での走行です。
燃費の良い走り方や運転のためには、高速道路や国道などで流れるように一定のスピードで走れていることが大切で、時速60kmほどで走れているときが最も走行性能が高くなります。
法定速度が30kmや40kmの道をダラダラと走っているような状況では、車両本来の性能が発揮されにくいため、燃費を良くすることはできないので、真剣に節約したい場合には、自転車や原付きでの移動に切り替えたほうが大幅に燃料費を節約できます。
ガソリンの減りが早い原因とは?
ガソリンの減りが早いと感じることは、ドライバーにとって気になる問題の一つです。
車の燃費が悪化する原因は様々あり、これを理解することは、無駄な出費を避け、車を長持ちさせるために重要です。
ここでは、ガソリンの減りが早くなる主な原因とその対策について解説します。
1. エンジンの効率が悪い
エンジン内部の汚れや劣化、スパークプラグの不良などが原因で、エンジンの燃焼効率が悪化し、燃料消費量が増えることがあります。
定期的なメンテナンスと清掃、必要に応じて部品の交換が対策となります。
2. タイヤの空気圧が不適切
タイヤの空気圧が低いと、ローリング抵抗が増加し、それに伴って燃料消費量も増えます。
タイヤの空気圧は、定期的にチェックし、車両の取扱説明書に記載されている推奨値に保つことが重要です。
3. アイドリングの時間が長い
信号待ちや車を停車させている時の無駄なアイドリングも、燃料の消費を増やします。
不要なアイドリングは避け、エンジンを止める習慣をつけましょう。
4. 積載重量が重すぎる
車内に不必要な荷物を積み込んでいると、その分、燃料消費が増えます。
使用しないアイテムは車外に出し、車内を軽量化することが燃費向上につながります。
5. 運転方法
急加速や急ブレーキなど、アグレッシブな運転スタイルは、燃料消費を増加させます。
スムーズな加速と減速を心がけることで、燃費を改善できます。
6. エアコンの使用
エアコンの使用はエンジン負荷を増加させ、それに伴い燃料消費も増えます。
必要以上のエアコン使用は避け、適切な温度設定にしましょう。
7. 車両の整備不良
車両の整備不良、例えば排気系統の問題や燃料系統の漏れなども、燃費の悪化につながります。
異常を感じたら、早めに専門の整備工場で点検を受けましょう。
ガソリンの減りが早い原因は多岐にわたりますが、日常的なメンテナンスと適切な運転習慣を心がけることで、燃費を改善し、無駄な燃料消費を抑えることができます。
また、定期的な点検を怠らず、愛車の状態を常に最適な状態に保つことが重要です。
ガソリンを節約するなら満タンにした方が良い?
ソリンを節約するためには、満タンにするのが良いかどうかは複数の要因によって異なります。
満タンにすることのメリットとデメリットを考慮する必要があります。
メリット
- 給油回数の削減:満タンにすることで給油の頻度を減らし、給油にかかる時間や労力を節約できます。
- 燃料の蒸発を減らす:ガソリンは蒸発しやすい性質を持っており、タンクが満たされていると蒸発するスペースが少なくなり、蒸発によるガソリンの損失を抑えることができます。
デメリット
- 重量の増加:ガソリンは重量があり、タンクが満タンの状態では車の重量が増え、それが原因で燃費が悪化する可能性があります。
- 経済性の観点:ガソリン価格の変動によっては、価格が低い時に満タンにすることが経済的ですが、価格が高騰している時に満タンにすると余分な出費になる可能性があります。
総合的な考慮
ガソリンを節約する上で重要なのは、満タンにすること自体よりも燃費を良くする運転習慣を身につけることです。
急加速や急ブレーキを避け、速度を一定に保つようなエコドライブを心がけることが燃費改善につながります。
また、車の定期的なメンテナンスを行い、タイヤの空気圧を適切に保つことも燃費に良い影響を与えます。
ガソリンを節約するための最善の方法は、満タンにすることとは別に、車の使用を効率化することや、燃費の良い車種を選ぶこと、エコドライブを心がけることなど、総合的なアプローチが必要です。
ガソリンを節約するためのエアコンの使い方
ガソリンを節約するためにエアコンの使い方を工夫することは、燃費の向上に寄与します。
エアコンは車のエンジンパワーを使用するため、不適切な使用は燃費を悪化させる原因となります。
以下に、効率的なエアコンの使い方をいくつか紹介します。
エンジンを始動した直後の使用を控える
- エンジンを始動してすぐにエアコンを最大にすると、エンジンが冷えた状態で無理にパワーを使うことになり、燃費が悪化します。エンジンが暖まってからエアコンを使用し始めると良いでしょう。
窓を開けて車内の暑い空気を出す
- 駐車中に車内が非常に暑くなっている場合、エアコンを使う前に数分間窓を開けて車内の暑い空気を外に出しましょう。これにより、エアコンが冷やすべき空気の量が減り、効率よく冷却できます。
エアコンの設定温度は適度に
- エアコンの温度設定は、外気温との大きな差をつけすぎないようにしましょう。室内と外気温との温度差が大きいほど、エアコンはより多くのエネルギーを消費します。快適な温度は人によって異なりますが、一般的には25~28度が推奨されます。
再循環モードの利用
- 車内の空気を再循環させるモードを活用することで、エアコンが外の熱い空気を冷やす必要がなくなり、効率的に車内を冷却できます。ただし、長時間の使用は車内の空気がこもりやすくなるため、適宜外気導入に切り替えることが重要です。
車速に応じた窓の開閉
- 高速道路などでの高速走行時には、窓を開けると空気抵抗が増え、燃費が悪化します。低速走行時や市街地での運転では、エアコンをオフにして窓を開けることが燃費節約につながる場合があります。
定期的なメンテナンス
- エアコンシステムも定期的なメンテナンスが必要です。フィルターの交換や冷媒ガスの補充など、適切なメンテナンスを行うことで、エアコンの効率が保たれ、燃費の悪化を防げます。
これらの工夫をすることで、エアコンを使用しつつもガソリンの節約に寄与することが可能です。
エコドライブの一環として、これらのポイントを意識してみましょう。
ニュートラルにしたらガソリンは節約できる?
ニュートラル(Neutral)にギアを入れるとエンジンの負荷が減るため、表面上はガソリンの消費を節約できるように思えるかもしれません。
しかし、実際にはこの方法はガソリン節約にあまり効果がないばかりか、安全性にも問題をもたらす可能性があります。
ガソリン節約への影響
- 現代の自動車では効果が限定的:多くの現代の自動車は燃料噴射システムが高度に最適化されており、走行中にエンジンの負荷が軽減されると、自動的に燃料消費を抑制します。ニュートラルにすると、一部の状況下では燃料消費が減少するかもしれませんが、その効果は非常に限定的です。
- エンジンブレーキが利用できない:走行中にニュートラルにすると、エンジンブレーキの利用ができなくなります。これにより、下り坂での速度制御が難しくなり、ブレーキに過度に依存することになります。これはブレーキパッドの早期摩耗や安全性の低下を招く可能性があります。
安全性への影響
- 車両の制御性が低下する:ニュートラル状態では、加速が必要な状況(例えば、急な合流や回避行動時)に迅速に対応できない場合があります。このような時にギアが入っていないと、車両の操作性が低下し、危険な状況に陥る可能性があります。
代わりに効果的なガソリン節約の方法
- エコドライブの実践:急発進や急ブレーキを避け、一定の速度で運転することで、より効率的に燃料を使用することができます。
- 定期的な車両メンテナンス:タイヤの空気圧のチェック、エンジンオイルの適切な交換、エアフィルターの清掃や交換など、車両の定期的なメンテナンスを行うことで、燃費を改善できます。
結論として、ニュートラルにしてガソリンを節約しようとする方法は、推奨されません。
代わりに、適切な運転習慣と車両のメンテナンスに注力することが、長期的な燃料節約と安全運転につながります。
1人で利用するなら車はいらない
先進国では既に当たり前になっていますが、車両重量300kgや400kgある車に自分1人しか乗らないでいるのは非常に無駄です。
極端に長距離移動しないのであれば、自転車や原付き、250ccバイクなど移動しやすく、燃費もそこそこよい移動手段に切り替えるのが一番です。
車を所有してしまうと、重量税、車庫や駐車場の料金がかかるため、相当無駄が多くなります。
その点、自転車や普通二輪は駐車場代はかからず、普通自動車に比べると車検代金も重量税もかからずに済みます。
軽車両であれば、乗り方の調整もしやすいため燃費も可能な限り抑えた走り方ができます。
車に比べると一度に運べる荷物の量は減りますが、年間車両にかかる費用は車の半額以下になるため、サラリーマンの節約や貯金には必須の検討事項です。
男性であればカッコつけたい気持ちもわかりますが、クルマに乗るのがステータスだった時代は既に終わっているので、他の部分で男らしさを出せるように工夫するほうがよいでしょう。
安全運転のメリットと節約効果
燃費を意識すると、少なくとも無理にスピードを出したり、見通しの悪い危険な道を走ったりすることはなくなるでしょう。
また、燃費が悪くなりやすい坂道や下り坂も極力避けるのがベストです。
自然と安全運転をすることになり、事故での無駄な出費や修理費用・治療費用などでの不意な出費を生むこともないです。
安全運転の基本は、先を見て運転することで、ぎりぎりになってからブレーキを踏まないで停車できるようになるため、車両への負担もかなり少なくできます。
車が最もエネルギーを必要とするのは慣性に逆らった運動をする時です。
特に停止していて動き出す時には負荷も多くかかるため、オートマ車ならば走行前にクリープ現象を利用して、少し車両が動いた状態から走行するような工夫も良いかもしれません。
急にアクセルを踏まずに、緩やかに加速すれば特に無駄な走り方にはなりませんが、意識しないで走行していると車両の劣化も早めることになります。
ガソリン代を節約する方法
ガソリンなどの燃料のほとんどを海外からの輸入に頼っている日本では、ガソリン価格は内陸に行くほど高額になります。
田舎や山奥になるほどガソリンスタンドは少なく、燃料費も高くなります。
これは、臨海部からタンカーなどで運ばれた燃料を内陸に運ぶまでに輸送費がかかってしまっているためで、臨海部に近いところに住んでいる方ほどガソリン代は安くなりやすいです。
同じ地域、同じ県内でもガソリンを安く仕入れているお店は多少距離があっても家計の節約にできる場合があり、各都道府県のガソリン平均価格をインターネット上で調べれば買い物や通勤などの途中に無駄なくガソリン補給することもできます。
ガソリン価格は、同じ県内でも約10円ほどの差が生まれる事が多いため、ガソリン代を少しでも節約したい方は交通アクセスが良い場所で、かつ、燃料輸入をしている港のある地域に近い場所に住むのがベストです。
普段、自分がよく行くガソリンスタンドで発行されているポイントカード付きクレジットカードなどを利用すると燃料費は1リットル当たり2円から4円ほど安くなることがあります。
クレジットカードでの支払いをすればさらにポイントも貯まって燃料費を節約できるため、面倒でも住んでいる地域のガソリンスタンドのポイントカードは発行しておきましょう。
ガソリンスタンドの会社によっては新電力会社として情報を共有していることもあり、電気代もまとめて安くできる可能性があります。
まとめ
燃費を節約するには、運転方法を工夫する以外に、ガソリン代を根本的に節約し、住む場所まで考慮するのが燃費節約にベストです。
大きな出費になる事故につながらないような安全な走り方や運転をすることも大切ですが、安くガソリンを購入できる店舗を経由する通勤ルート、お買い物ルートを見つけておくのも燃費節約に効果的です。